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信仰の対象と日本人の生活



神道において信仰の対象は、神社のみならず、自然崇拝を源流とした多神教ならではの多岐にわたっており、特定の信仰対象が唯一の一神教とは異なっています。しかし、そのために神道の精神は日本人の生活のあらゆる場面に影響を与え、現代日本人である私たちの日常にも深いかかわりを持っています。

自然崇拝から始まった神道

縄文時代、狩猟生活が主であった当時の日本人は、自然のいたるところに神を感じて崇めてきました。この「自然崇拝」から神道は始まったと言えます。その後、大陸から稲作文化が伝来すると、四季の移り変わりとそれに伴う稲作の作業が決められていたため、神道は「自然の法則を重視する」ことが根幹に置かれた宗教として広まっていきました。

そのため、神道では信仰の対象は「八百万(やおよろず)の神」、すなわち極めて数多くの神を信仰している宗教となりました。一神教においての信仰の対象、つまりキリスト教におけるイエスや、イスラム教におけるアッラーなどとはこの点が大きく異なっています。

日本の風土と日本人に身近な神道

神道は日本の風土に根ざした宗教として、日本人の生活と密接につながって伝えられてきました。それは現代の私たちの日常的な行動にも色濃く残されています。そして、日本人はそれらの行動を、宗教儀礼としてよりも、むしろ慣習として現代にまで受け継いできました。

例えば、初詣などの年中行事や、家や店または事務所内に神棚を設ける行為などは、神道が現在でも日本人の生活にかかわっている部分の分かりやすい例であると言えるでしょう。掃除のときに使用するハタキは、神職が罪穢れを祓う神事の際に使用する「大麻(おおぬさ)」が起源であることも知られています。

このように、現代でも神道が身近な存在である日本では、人生を通して神道あるいは神社がかかわってくると言っても過言ではありません。誕生すると、その土地の氏神様の「氏子」となるために「初宮参り」をし、成長するにつれて七五三、成人式、祭礼などの人生儀礼を経験します。これらの人生儀礼は、主に神社にて行なわれているため、日本人にとって神社は生涯不可欠な存在であるとも言えるのです。

日本人の生活の「穢(けが)れ」と「清め」

神道の基本理念は、日本人の毎日の生活にも深くかかわっていることが見られますが、当事者の日本人としては、それらの行動が余りにも日常的であるため、それを宗教儀礼としては認識していないケースがほとんどであるとも言えます。

それは例えば、神道の「穢れ」と「清め」にも見られ、これらは日本人の日常生活の習慣とも共通しています。神道では肉眼で見えない罪や穢れを、水中で身体を振り動かして洗い落とす「禊(みそぎ)」や、「祓(はら)え」によって清める行法があります。これらは清浄を重視する神道の基本理念でもありますが、これを日常生活に置いたものが入浴であり、衣服の着替えであり、洗濯であるのです。一日の終わりに汗をかいた身体や衣服を取り替え汚れた衣服を洗うことは、物質的な清潔を保つ行為でもありますが、神道の観念からこれらの行為を見ると、身だけでなく心も清めてすっきりとした気分になるための精神的な行動でもあるのです。

また、入浴の際に入る湯船にも神道との共通点があり、神道では、温泉を「地底(=常世の国)から湧き出る泉」であると捉えており、これに浸かることで生命や霊魂に生気を与えることができると考えられています。「湯船」は「湯槽(ゆぶね)」とも書きますが、「槽」の字には「死者を収め魂の復活を願う船」との意味もあるのです。つまり、一日の終わりに湯船に浸かることで、新たな魂を身体に注入させることもでき、リフレッシュにつながると考えられています。