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人に話したくなる神社・仏閣のお話「第三回」良い動物、悪い動物

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日本には古来より「縁起の良い動物」と言われる動物が存在しており、この考えは日常生活に溶け込んでいます。逆に「縁起の悪い動物」と言われる動物もおり、場合によっては失礼にあたることもあります。大切な日には、縁起を担ぎたいものです。事前に理解しておきましょう。

縁起が良いとされる動物

縁起が良いとされる動物がたくさん存在している日本。置き物として飾られたり、結婚式や長寿のお祝いなどのおめでたい席で用いられたりと、様々な場面で珍重されています。こちらでは縁起が良い動物と、その理由をご紹介しましょう。

鶴

「鶴は千年、亀は万年」という言葉があるくらい長寿の象徴とされている鶴は、おめでたい席には欠かせない縁起物です。古代中国でも、鶴と亀は長寿の象徴とされており、その考えが日本に伝わったことでめでたい鳥として尊ばれてきました。

また、鶴は夫婦の仲が良く、生涯連れ添います。このことから「夫婦鶴(めおとづる)」とも呼ばれるつがいの鶴は夫婦仲の象徴とも言われ、結婚式の祝儀袋や席札などに用いられているのです。特に和の厳粛な雰囲気が漂う神社で行なわれる神前式や、寺など仏閣で行なわれる仏前式などで人気があります。

日本で「鶴」と言えば折り紙で作る「千羽鶴」が有名でしょう。折り鶴は室町時代、長寿の願いを込めて折ったことが始まり。その後江戸時代に、現在のような病気快癒や長寿を願った千羽鶴が作られるようになったのです。今では平和のシンボルとしても重宝されています。

「鶴」を使ったことわざ

  • 鶴の一声…大勢で議論をしてまとまらないことが、実力者の一言で決まること。小さな鳥達が群がって鳴くよりも、甲高い声の鶴がひと声鳴くほうが威厳があり優れているため。
  • 鶏群の一鶴…凡人たちの中に優れた者がひとりだけまじっていることの例え。多くの鳥の中に最も優れているとされる鶴が一羽だけまじっていることを表現。

亀

鶴と同じく亀も名高い縁起物。古代中国で、仙人が住むとされる「逢莱山」の使いをしていたと言われており、その頃から大変めでたい動物として親しまれているのです。また、日本でも竜宮城の使いとして知られています。

現在も「亀は万年」と言われるように、長寿を象徴する動物です。そして、甲羅の六角形は吉兆を表す形だとも言われ、その硬い甲羅は不動の象徴としても認識されています。また、「ゼニガメ(銭亀)」の名前からも分かるように、金運の縁起物としても扱われることもあります。これは「イシガメ」の丸い甲羅が江戸時代の通貨であった「新寛永通宝一文銭」によく似ているからなのです。

亀の寿命は実際には万年もありませんが、それでも他の動物に比べてとても長生きです。種類にもよりますが、平均で30~50年。150年以上生きた亀の記録も残されています。現代の人間の平均寿命は約80歳。しかし、江戸時代の日本人の平均寿命は30~40歳、現在の働き盛りの年ごろでした。その頃の人々の目線で見ると、「亀は万年」もあながち間違いではないかもしれません。

「亀」を使ったことわざ

  • 亀の年を鶴が羨む…上には上がいて、欲望には限りがないということ。千年生きると言われる鶴が万年生きる亀を羨ましがるという例え。
  • 亀の甲より年の功…長い間生きる亀の甲羅は素晴らしいが、長い間生きて経験を積んだ年長者はさらに尊いということ。

縁起が悪いとされる動物

動物の中には、縁起が悪いと考えられている物もいます。あくまで俗信のひとつで合理的な理由があるわけではありませんが、このような考え方を持つ人もいるということは頭に入れておきましょう。

 

夜蜘蛛

夜蜘蛛

昔から「夜の蜘蛛は親の顔でも殺せ、朝の蜘蛛は取って懐に入れろ」という俗信があります。このように夜蜘蛛は、昔から縁起の悪い動物として認識されてきました。

なぜ夜蜘蛛がここまで忌み嫌われるのでしょうか。それは暗い夜に蜘蛛の巣を張り巡らし虫を待ち伏せする様子が、人々に不気味な印象を与えるからだと考えられます。薄暗い場所に潜む蜘蛛の様子が、まるで盗人のように見えることから「泥棒の使い」とも呼ばれていたのだとか。したがって見かけると盗人が忍びこむなど、縁起が悪いことが起きる前触れだとも考えられていました。

また、蜘蛛に関する伝説も多数残されています。江戸時代に書かれた仮名草子「狗張子」には、山伏が修行の途中に「大善院」というお寺に泊まったところ、夜中に天井から毛むくじゃらの手が伸びてきたとの記述があります。あわてた山伏が刀で切り落とすと、翌朝には大蜘蛛の死骸があったのです。
このように夜蜘蛛には良いイメージがなく、昔の人は始末することで悪いことが起こらないようにしていました。

一方、朝に見かける朝蜘蛛は吉兆の印。「お釈迦様の使い」として縁起の良い物として捉えられています。
このように俗信では、縁起の悪い物として扱われている夜蜘蛛ですが、蜘蛛自体はどの時間帯に現れる蜘蛛でも人間にとっては益虫。毒性の蜘蛛は別ですが、一般的に家の中にいる蜘蛛であれば、ゴキブリやハエ、ダニなどの人体に有害な害虫を食べてくれるのです。蜘蛛を見かけることがあったら、そのまま逃がしてあげることが人間にとって1番良いのかもしれません。

黒猫

黒猫

黒猫に道を横切られると縁起が悪いといった俗信、聞いたことある方も多いのではないでしょうか。これはアイルランドの迷信が起源なのです。

元々欧州では魔女狩りの影響からか、黒猫は縁起の悪い動物だと考えられていました。そのため、アイルランドには「月夜に黒猫が横切ると、横切られた者が流行病で死ぬ」といった迷信があり、これが日本に伝わったことで黒猫が道を横切ることが嫌がられているのです。

そんな黒猫ですが、実は縁起の良い動物として扱われている国もあります。中でもイギリスでは、黒猫は幸運の猫だと考えられており、さらに黒猫が道を横切ることは大変幸運なことが起きる前触れだと言われています。また、江戸時代の日本での黒猫は「お金を集めてくれる猫」として珍重され、商売を営む者などはお金を出して人を雇い黒猫を探していたという話もあります。

現在、黒猫はペットとしても愛され飼われていることを考えると、縁起が悪いという俗信は薄れてきているのでしょう。

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