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人に話したくなる神社・仏閣のお話 第八回 年中行事の本当の意味「夏編」

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暦の上では5月頭が「立夏」と呼ばれる夏の始まる日。緑が眩しくさわやかな陽気に、夏の気配を感じる頃でしょう。あじさいが雨に映える6月は「水無月」、梅雨が明け稲穂が大きく育つ7月は「文月」、暦の上では秋でもまだまだ厳しい暑さが続く8月を「葉月」と呼びます。

七夕(7月7日)

七夕(7月7日)

五節句のひとつで、「シチセキ」とも読む七夕。夏の代表的な星祭りの行事で、地域によっては8月7日に行なわれています。中国から伝来した「織女(しょくじょ)」と「牽牛(けんぎゅう)」という夫婦星が、1年に1度巡り会うことができるこの夜は、短冊に願いを込めて軒先に飾ります。

中国の星伝説と日本の棚機津女

中国の星伝説と日本の棚機津女

七夕行事が生まれるきっかけとなったものが中国の星伝説です。これは天帝の娘である織女(日本では織姫)と羊飼いの牽牛(日本では彦星)の恋の物語。機織りとして懸命に働き美しい布を織っていた織女は、父親である天帝の勧めにより牽牛と結婚します。

しかし、働き者であった2人は結婚した途端、お互いに夢中になり仕事を怠けるようになってしまいました。これに天帝は業を煮やし、2人を天の川の東西に引き離したのです。そして、1年に1度七夕の夜だけ、2人が会うことを許したという伝説があります。

七夕行事はこの星伝説と、習字や裁縫の上達を願う「乞巧奠(きこうでん)」という儀式が結び付けられ、日本固有の行事となりました。現在も埼玉県の高麗神社では、乞巧奠にちなんで技能上達を祈願する「七夕昇殿祈願」が行なわれています。

星伝説は、奈良時代に日本へと伝わりましたが、ここまで日本で広く受け入れられたのには「古事記」に登場する「棚機津女(たなばたつめ)」という織物を作り豊作を祈る女性の伝説と似ていたからだと言われています。「タナバタ」の呼び方は、この棚機津女に由来しているのです。

短冊に願いごとをする理由

短冊に願いごとをする理由

短冊は、前述の「乞巧奠」に由来します。「乞巧奠」とは、星伝説の手先が器用な織女にあやかり裁縫や書道の上達を願う中国古来の行事。願いごとを書いた5色の短冊を笹竹に飾るのです。この風習が始まったのは寺小屋が普及し始めた江戸時代から。武家を中心に行なわれるようになり、短冊以外にも吹き流しやそろばん、ひょうたん、千両箱、鯛などの縁起物が飾り付けられました。

現在の短冊には、習いごとの上達だけではなく家内安全、無病息災など、たくさんの願いごとを見ることができます。星伝説にあやかってか、恋愛成就の願いごとも多く見られます。

お盆前の穢れ祓い

お盆前の穢れ祓い

七夕には、お盆の前に体を清めるといった意味合いもあります。元々農村では、七夕の日に水浴びや髪を洗うなどといった風習がありました。七夕とお盆は、ひと続きの行事として考えられており、これらの水浴びは「ねむた流し」「ねむり流し」と呼ばれ現在も行なわれている地域もあります。

また、七夕の翌日に笹竹や供え物を川や海に流す「七夕送り」といった行事もあり、これも禊の意味で行なわれているのです。

お盆(8月13日~16日頃)

お盆(8月13日~16日頃)

ご先祖様の霊を我が家に迎え、供養する行事がお盆。仏閣などで使われる正式な名は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」、「精霊会(しょうりょうえ)」と言います。

お盆の由来は、お釈迦様の弟子である目連が、地獄に落ちた母親を助けるために釈迦に相談し、旧暦の7月15日に供養をしたことだという仏教の説話にあります。しかし、日本には以前から正月と盆にはご先祖様の霊を迎える「魂祭り」が行なわれており、この日本古来の先祖供養の習わしと仏教の盂蘭盆会が融合して、現在のお盆の形が生まれたのではないかと言われています。

お盆行事の一連の流れ

お盆行事の一連の流れ

お盆のしきたりは地域によって様々なものがあり、旧暦の7月に行なう地域もあります。こちらではお盆行事の流れの一例をご紹介します。

  • 13日朝…仏様をお迎えする祭壇「盆棚(ぼんだな)」、「精霊棚(しょうりょうだな)」を飾る

現在では、仏壇の前に小さな机を置いたり仏壇の中で祀ったりするのが一般的。上に位牌や高炉などを並べ、仏様の乗り物であるきゅうりの馬やなすの牛を供えます。季節の果物や野菜、白玉団子、そうめん料理、水なども供えられます。

  • 13日夕方…迎え火を炊く
    「迎え火」とは、ご先祖様が迷わず家に帰って来られるように焚く火のことです。玄関や門の前で乾燥させた麻の茎「苧殻(おがら)」を燃やします。地域によっては、お寺やお墓まで迎えに行くこともあります。
  • 14日~15日…お供えとお経
    ご先祖様が家に帰って来ていますので、朝、昼、晩と食事を作り、その都度お水と共にお供えをします。お寺の僧侶も招いて、お経を上げてもらいましょう。
お盆行事の一連の流れ
  • 16日…送り火と精霊流し
    迎え火と同じ場所で、ご先祖様の魂を帰すために苧殻を焼いて送り火を焚きます。街全体でかがり火を焚くところもあり、京都の五山送り火などが有名です。
    その後、夕方にはお供え物や飾りを水辺に置いたり、小さな舟に乗せて川や海に流したりする「精霊流し」や「灯籠流し」を行なう地域もあります。

盆花

盆花

お盆の時期になると、街のいたるところで「盆花(ぼんばな)」と呼ばれるお供え物の花が販売されます。昔は13日の早朝から山に出かけお供えのための花を摘む「盆花迎え」が行なわれていました。お盆が終わると、送り火と一緒に燃やしたり、川に流したりする地域もあります。

また、盆行事のために使う品を販売する「草市」が開かれる地域もあり、お供え物の盆花や果物、苧殻やなすときゅうりの牛馬などお盆に必要なすべての物が揃います。近くで開かれる場合は、ぜひ参加してみましょう。中でも東京都の月島草市が有名です。

他にも陰陽師が活躍していた時代には、敷居は結界の一種と考えられていました。そのため、敷居を踏んでしまうと結界が崩れてしまうため踏むべきではないと考えられていました。

または江戸時代の葬儀風俗によると、2歳に満たない子どもたちが亡くなったときは葬式には出さず、家の中や床の下に埋めていたと言われています。現代のように発達した医学がなかった時代、少しでも異常がある子どもはすぐに命を落としてしまったためです。このことも敷居を踏むことが禁忌とされる理由のひとつとされています。

盆花と呼ばれる花は、以下の通り。

  • 桔梗(ききょう)
  • 萩(はぎ)
  • 女郎花(おみなえし)
  • 山ゆり
  • ほおずき
  • 撫子(なでしこ)
  • 樒(しきみ)
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