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神社・寺院

安国寺

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安国寺 経蔵

田園風景が広がる場所に位置する安国寺(あんこくじ)は、岐阜県高山市国府町にある、室町幕府初代将軍・足利尊氏(あしかがたかうじ)公によって創建された由緒正しい寺院です。宗派は「臨済宗妙心寺派(りんざいしゅうみょうしんじは)」、本尊には「釈迦如来(しゃかにょらい)」が鎮座。全国66国2島に建てられた安国寺の現存する物の内のひとつで、境内にある「経蔵(きょうぞう)」は国宝、「瑞巌和尚坐像(ずいげんおしょうざぞう)」は国の重要文化財に指定されている物です。

安国寺の裏山には洗心の森(せんしんのもり)森があり、1000段の階段が一直線上に山頂まで続いています。古くから信仰の山として親しまれており、約33体の石仏を安置。西国三十三ヵ所(さいごくさんじゅうさんかしょ)巡りの散策コースが整備されています。

別名
-
創建
1347 年(正平2年)
宗派
臨済宗妙心寺派
指定文化財
(建造物)
経蔵

歴史 History

安国寺 開山堂

安国寺は、鎌倉幕府を倒したのち室町幕府を開いた室町幕府初代将軍・足利尊氏公と弟の足利直義公によって、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)や、南北朝時代に命を落とした戦死者を供養するために創建されたのが始まりです。臨済宗の僧侶で、庭園の名師としても名高い「夢窓疎石(むそうそせき)」の勧めによって、1338年(延元3年)より、66国2島に1寺ずつ建立されました。

飛騨国安国寺が創建されたのは1347年(貞和3年)、もともとは少林寺と言う寺院でしたが、京都の南禅寺から招かれた僧侶「瑞巌(ずいげん)」によって開山。臨済宗へと改宗し寺名を安国寺と称して、この地に建立されました。

その後、安国寺は大いに繁栄し、隆盛期には「七堂伽藍(寺院に必要な設備がすべて整っていること)」と9つの塔頭(たっちゅう)を持つまでに発展します。戦国時代に入ると、高山に拠点を持つ上杉派の三木氏と、国分寺に拠点を持つ武田派の広瀬氏との抗争が勃発。安国寺も抗争に巻き込まれ、1532年~1555年(天文年間)、1558年~1570年(永禄年間)の2度にわたって兵火(へいか)を被り、経蔵(きょうぞう)は焼けずに残りましたが、ほとんどのお堂はこのときに焼失しました。現存の本堂は、高山藩2代藩主金森時頼公によって、江戸時代初期1624年(寛永元年)に再建された物です。

特徴 Characteristic

安国寺 日本最古といわれる八角輪蔵を有する貴重な建築

駐車場から石段を上ると山門が見え、山門の奥にあるのが「本堂」。本堂は1624年(寛永元年)に再建された物で、堂内には、本尊の「釈迦如来(しゃかにょらい)」が祀られています。

本堂の左奥にあるのは、経典を納める「八角輪蔵(りんぞう)」を含めた建物全体が国宝に指定されている「経蔵(きょうぞう)」です。国宝経蔵は安国寺の他に「法隆寺」、「唐招提寺(とうしょうだいじ)」の3件のみ。大変貴重な文化遺産です。

1408年(応永15年)、下呂出身萩原町奥田洞出身の奥田弾正頼親氏の寄進により造営。入母屋造の屋根に、木造りの簡素な建物は中国の宋から伝わった建築様式「禅宗様(ぜんしゅうよう)」に、日本古来建築様式「和様」を合わせた「折衷建築」です。経蔵内にある一切経本(いっさいきょうほん)を収めた「八角輪蔵(はっかくりんぞう)」は、回転式の輪蔵としては日本最古の物であり、輪蔵上部の欄間(らんま)には8面すべてに、異なる彫刻や色鮮やかな彩色が施されています。八角輪蔵を回転させると、一切経本をすべて読んだことと同じ功徳を授かることができると言われている物です。

僧侶・本元が中国、杭州大普寧寺(すでに廃寺となっています)に渡り、元の時代に作られた経本一切経5397巻を3年がかりで持ち帰りました。その内の2208巻が残っており、事前に予約をすると拝観も可能です。

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