神社・寺院情報
九州・沖縄地方の神社/ホームメイト
九州・沖縄地方は、朝鮮半島や南方諸国との交易の歴史が他の地方に比べて長いことから、海上交通の安全に神徳(しんとく:ご利益)がある神社が多く存在します。また、明治時代まで琉球王国(りゅうきゅうおうこく:15~19世紀にかけて450年続いた日本の南西諸島の王朝)として独自の文化を作り上げた沖縄には、土地に古くから伝わる信仰と本州から入ってきた信仰が融合した神社が点在しているのも特徴です。「九州・沖縄地方の神社」では、九州・沖縄地方で歴史や特徴のある神社を3社ご紹介します。
宗像大社(福岡県)

「宗像大社」(むなかたたいしゃ:福岡県宗像市)は、全国に6,400社以上もある宗像神(むなかたのかみ)を祀る神社の総本社です。3つの社から構成されており、「辺津宮」(へつぐう)、「中津宮」(なかつぐう)、「沖津宮」(おきつぐう)を総称して宗像大社と呼んでいます。
辺津宮は宗像市、中津宮は九州本土から約10㎞の玄界灘に浮かぶ大島にあり、沖津宮があるのはさらにその先、九州本土から約60㎞の絶海の孤島・沖ノ島です。祀られている祭神は、辺津宮が「市杵島姫神」(いちきしまひめのかみ)、中津宮が「湍津姫神」(たぎつひめのかみ)、沖津宮が「田心姫神」(たごりひめのかみ)で、「宗像三女神」(むなかたさんじょしん)と呼ばれています。
宗像三女神は、「九州から朝鮮半島に続く要衝に降臨し、皇室を守護せよ」と「天照大御神」(あまてらすおおみかみ)から命じられた「素戔嗚尊」(すさのおのみこと)の剣から生まれた神々です。全国各地にある宗像神社は「道主貴」(みちぬしのむち)と呼ばれ、あらゆる道を司る神として、航海や交通の安全を祈願する人々に広く信仰されてきました。
古くからの海運はもちろん、明治時代以降日本に導入された鉄道関係者からの祈願も多いのが特徴です。また、その後車社会が到来すると、自動車の安全祈願が増え、現在では交通安全の神社としても知られています。
宗像大社の辺津宮には、境内に「神宝館」(しんぽうかん)という博物館があり、国宝や重要文化財などが多数展示されているのも見どころのひとつです。神宝館では、沖ノ島から発見された国宝が約8万点も展示されています。展示物のほとんどが国宝や重要文化財という点は、国内の博物館の中でも非常に貴重な博物館と言えるでしょう。
本殿の周りには、「摂末社」(せつまつしゃ:神社に付属する規模の小さい社)が24社も並んでいます。全部で121もの神様が祀られており、宗像神を祀る神社の総本社であることが実感できるでしょう。
「祈願殿」(きがんでん)は、交通安全や厄払いなどの祈願ができる建物です。お札やお守り、御朱印なども授与しています。なお、参拝ができない人のために、郵送による祈願の申込みなども受け付けが可能です。
大島にある中津宮の境内には、福岡県指定文化財の本殿のほか、拝殿、参籠殿、13の摂末社があります。また、境内を流れる天の川(あまのがわ)を挟んで建つ「織女社」(しょくじょしゃ)、「牽牛社」(けんぎゅうしゃ)は、織姫と牽牛(彦星)を祀る神社としても有名です。旧暦の7月7日に近い毎年8月7日には、鎌倉時代から続く七夕祭が行われています。
沖津宮がある沖ノ島は、2017年(平成29年)に「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成資産として、ユネスコの世界遺産に登録されました。また、沖ノ島全島がご神体で、宗像大社の境内地となっており、神職(神主など、神社で祭祀や社務を司る人)以外は渡島できない神聖な島です。中津宮のある大島に「沖津宮遥拝所」(おきつぐうようはいじょ)が設けられており、海を隔てた沖ノ島を遠くから拝めるようになっています。
祭神
辺津宮:市杵島姫神、中津宮:湍津姫神、沖津宮:田心姫神
| 施設名 | 宗像大社 |
|---|---|
| 所在地 |
辺津宮 福岡県宗像市田島2331 中津宮 福岡県宗像市大島1811 沖津宮 福岡県宗像市大島沖ノ島2988(※神職以外は渡島禁止、沖津宮遥拝所:宗像市大島字伊東1293) |
| 電話番号 |
辺津宮 0940-62-1311 中津宮 0940-72-2007 |
| 拝観時間 | 9:00~17:00 |
| 休業日 | 年中無休 |
| 拝観料 |
無料 辺津宮 新宝館 一般800 円、高校・大学生500 円、小中学生400 円 (※20人以上の団体及び満65歳以上は200円引き、障害者手帳等をお持ちの方は無料) |
| 交通アクセス | |
| 施設詳細ページ | https://www.homemate-research-religious-building.com/dtl/75000000000000063940/ |
宇佐神宮(大分県)

豊前国(現在の福岡県東部)一宮(いちのみや:地域で最も社格が高いとされる神社)である「宇佐神宮」(うさじんぐう:大分県宇佐市)は、「宇佐八幡宮」(うさはちまんぐう)とも呼ばれ、全国におよそ4万4,000社ある八幡宮の総本社です。八幡宮では、「誉田別尊」(ほんだわけのみこと)と呼ばれる「八幡大神」(はちまんおおかみ)、すなわち15代「応神天皇」(おうじんてんのう)を祀っています。
勝運招来(しょううんしょうらい:勝負に強い運に恵まれるよう願うこと)や殖産興業(しょくさんこうぎょう:産業を盛んにすること)、そして国家鎮護(こっかちんご:国家を守り、安泰にすること)の神徳があるとされる神社です。加えて海上や陸上の交通の守護神である「比売大神」(ひめのおおかみ)と、応神天皇の母である「神功皇后」(じんぐうこうごう)を祭神として祀っています。
宇佐神宮は、古代より国家鎮護の神社として崇拝されてきました。そのため、皇室や時の権力者、あるいは有力武将からも厚い崇敬を受ける八幡信仰(はちまんしんこう)の起点となった場所です。
平安京の鎮守(ちんじゅ:その土地を守護する神社)である「石清水八幡宮」(いわしみずはちまんぐう:京都府八幡市)や源氏の氏神としての「鶴岡八幡宮」(つるがおかはちまんぐう:神奈川県鎌倉市)などは、宇佐神宮からの勧請(かんじょう:神霊を分けて祀ること)が創始となっています。
宇佐神宮は、一般的な神社と参拝の作法が異なっているため、参拝の際は注意しなければいけません。参拝する際は片参り(関係が深い2つ以上の神社や寺のうち、片方にだけ参拝すること)になるのを避け、一番左の「一之御殿」(いちのごてん)から参拝しましょう。その後、中央の「二之御殿」(にのごてん)、一番右にある「三之御殿」(さんのごてん)の順にお参りします。
通常の参拝方式は、二拝(二礼)・二拍手・一拝(一礼)が一般的。しかし、宇佐神宮では古儀(古代に行われた儀式)の参拝作法を用いており、二拝・四拍手・一拝です。神社へ参拝する際には、参拝方法などを事前に確認することをおすすめします。
宇佐神宮は、境内に様々な建物があり、観光地としても有名です。特に、1985年(昭和60年)に建設された「宝物館」(ほうもつかん)には、国宝の仏具「孔雀文磬」(くじゃくもんけい)や重要文化財の「白鞘入剣」(しらさやいりのけん)など多数の美術品が展示され、宇佐の歴史や文化に触れられる博物館となっています。
祭神
八幡大神(応神天皇)、比売大神、神功皇后
| 施設名 | 宇佐神宮 |
|---|---|
| 所在地 | 大分県宇佐市南宇佐2859 |
| 電話番号 | 0978-37-0001 |
| 拝観時間 | 6:00~18:00 |
| 休業日 | 年中無休 |
| 拝観料 | 無料 |
| 交通アクセス |
JR日豊本線「宇佐駅」から「四日市方面バス」に乗車、「宇佐八幡バス停」下車すぐ 東九州自動車道「宇佐IC」から車で約15分 |
| 施設詳細ページ | https://www.homemate-research-religious-building.com/dtl/00000000000000531744/ |
波上宮(沖縄県)

沖縄県那覇市の中心部からほど近い海岸沿いにあるのが、「波上宮」(なみのうえぐう)です。その創始は不詳ですが、琉球王国の総鎮守(そうちんじゅ:その土地全体を守る神社)として存在し、また熊野信仰(くまのしんこう:熊野本宮大社[くまのほんぐうたいしゃ:和歌山県田辺市]、熊野速玉大社[くまのはやたまたいしゃ:和歌山県新宮市]、熊野那智大社[くまのなちたいしゃ:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町]の熊野三山[くまのさんざん]を中心とする信仰)の影響が随所に見られます。
祭神として祀られているのは、「伊弉諾尊」(いざなぎのみこと)と共に日本の国土を造ったとされる「伊弉冉尊」(いざなみのみこと)、熊野権現(くまのごんげん:熊野三山に祀られている神)である「速玉男尊」(はやたまをのみこと)、「事解男尊」(ことさかをのみこと)です。
沖縄には、古くから「ニライカナイ信仰」と呼ばれる海の彼方の神に祈る信仰があり、崖の上にあって海を広く見渡せる波上宮の立地は、これに由来しているとの説が有力となっています。
古来、沖縄は中国大陸や台湾、大和(やまと:日本の古称)、南方諸国などから来る各国の船が集結する地でもあり、波上宮は海上交通の安全を祈願・感謝する聖地として、多くの人々の崇敬を集めていました。現在でも波上宮は沖縄県の総鎮守として崇められています。
波上宮は「第二次世界大戦」により被災しましたが、1953年(昭和28年)に本殿と社務所が再建され、1961年(昭和36年)には拝殿も再建されました。1993年(平成5年)には「平成の御造営」により、本殿以下諸社殿や境内の整備も完了して今に至ります。
那覇市の中心部に近い場所にあることから、波上宮は地元住民との関係が深い神社です。年間を通して様々な行事が行われていますが、特に大きなお祭りとして挙げられるのが「なんみん祭」(なんみんさい)。毎年5月中旬ごろに行われる例大祭の前後に開催されるお祭りで、ちびっこ相撲大会やのど自慢大会、ビーチ綱引き大会など、数日間にわたってたくさんの催し物が行われます。
その他にも50前後の行事が開催されており、琉球王国時代からの伝統行事が脈々と引き継がれている神社と言えるのです。
祭神
伊弉冉尊、速玉男尊、事解男尊
| 施設名 | 波上宮 |
|---|---|
| 所在地 | 沖縄県那覇市若狭1-25-11 |
| 電話番号 | 098-868-3697 |
| 拝観時間 | お札・お守り等授与所9:00~16:30 |
| 休業日 | 年中無休 |
| 拝観料 | 無料 |
| 交通アクセス |
沖縄都市モノレールゆいレール「旭橋駅」から徒歩約15分 「那覇空港」からタクシーで約10分 |
| 施設詳細ページ | https://www.homemate-research-religious-building.com/dtl/00000000000000555161/ |
