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奈良時代に創建した寺院 /ホームメイト

奈良時代は平城京に都が置かれ、仏教が盛んに広められました。その仏教の勢力拡大と共に広がったのが天平文化(てんぴょうぶんか:奈良の都を中心に栄えた8世紀の貴族文化)。朝廷は唐(当時の中国王朝)に多くの使者を送り、朝鮮半島との交流を深めていったのです。

さらに、「空海」(くうかい)が奈良時代の密教をきっかけに新仏教を広げていったことで、その後の仏教を大きく変化させていった時代でもありました。また、仏教の広がりと同時に、朝鮮半島からの影響を受けた多くの寺院が創建。

奈良時代に創建された寺院のなかでも有名な「東大寺」(とうだいじ)、「唐招提寺」(とうしょうだいじ)、「薬師寺」(やくしじ)、そして「清水寺」(きよみずでら)の歴史と見どころをご紹介します。

奈良時代に創建した代表的な寺院の歴史

奈良時代が始まったきっかけである平城京は710年(和銅3年)に開かれ、仏教の伝来と共に多くの寺院が創建。東大寺唐招提寺薬師寺清水寺について詳しくご紹介します。

東大寺

東大寺

東大寺が創建されたきっかけは、その時代に流行り病や戦乱による飢饉が絶えず起こったためという説が有力。

聖武天皇」(しょうむてんのう)が即位したあと、728年(神亀5年)に皇太子が幼くして逝去。729年(天平元年)には「長屋王の変」(ながやのおうのへん)が発生するなどの災難が起きます。その上、多くの地震や日照りが続き、737年(天平9年)には天然痘が大流行しました。

そこで、741年(天平13年)聖武天皇は厄除けとして国分寺と国分尼寺を建立します。その後、貴族を中心に華厳経(けごんきょう)を説いていた学僧「良弁」(ろうべん)が、国分寺の総本山として東大寺を建立して大仏を祀ることを進言。

聖武天皇は、当時の都であった紫香楽宮(しがらききゅう:滋賀県甲賀市)で大仏を造立し始めました。しかし途中で都が奈良の平城京に戻ったため、再度奈良に東大寺が建立されることになったのです。

唐招提寺

唐招提寺

唐の僧「鑑真」(がんじん)は、中国で伝わった仏教の戒律(かいりつ:修行者や僧が守らなければならない規律)を、日本から渡航してきた「栄叡」(ようえい)と「普照」(ふしょう)から日本にも伝えてほしいと頼まれ、日本に渡ることを決意しました。

鑑真は東大寺を拠点として、そこに「戒壇堂」(かいだんどう)を作り、戒律(かいりつ:仏教で、修行者や僧団が守らなければならない規律)を授けます。

日本の僧侶ばかりではなく、苦しんでいる民を救うなど多くの功績を残し、仕事が落ち着いた頃に自身の拠点として創建した寺院が唐招提寺です。

薬師寺

薬師寺

唐招提寺と南北に隣り合わせる形で並ぶのが薬師寺です。この薬師寺は藤原京(現在の奈良県橿原市)に680年(天武9年)に建立された薬師寺に由来します。

天武天皇が皇后であり、のちの「持統天皇」の病が治ることを祈願して建立したものとされていますが、建立し始めてすぐに天武天皇は亡くなってしまいました。

その後、代々の天皇により、この薬師寺の建立が推進され、698年(文武2年)に寺院として機能し始めたのです。

清水寺

清水寺

清水寺が開かれたのは奈良時代の末期「延鎮」(えんちん)という僧が、お告げのもとに音羽山へと入ったのが由来。

延鎮が黄金の水流の源で千手観音の化身である修行僧と出会って観音像を彫り、この地に安置したのが清水寺の始まりとされています。

2年後、この地で征夷大将軍となった「坂上田村麻呂」(さかのうえたむらまろ)が鷹狩りをしていると「賢心」(けんしん)という僧と出会い、観音霊地での殺生を戒められました。

その教えに感銘を受けた坂上田村麻呂は、798年(延暦17年)十一面観世音菩薩を御本尊として寺院を建立。「音羽の滝」の清らかさにちなみ、その寺院は清水寺と称されることになりました。

奈良時代に創建された代表的な寺院の見どころ

それぞれの寺院について、天平文化と仏教の文化に色濃く影響された歴史をご紹介してきました。ここからは、奈良時代に創建された寺院の見どころについてご紹介します。

東大寺の見どころ

1.南大門

東大寺を訪れるとまずくぐるのが、「南大門」。何度も修復が重ねられている東大寺ですが、南大門は鎌倉時代から続いており、1951年(昭和26年)国宝に指定されました。

荘厳な外観をよく見ると、鎌倉時代の繊細さを感じさせる建築様式を垣間見ることが可能。高さは約25mもあり、日本国内最大規模の山門です。

2.大仏殿
東大寺大仏

東大寺に訪れた際、ぜひ訪れたいのが「大仏殿」。大仏殿は創建から2度焼失しており、江戸時代の再建時に材料が間に合わず、3分の2の大きさになってしまいました。

しかし、再建後でさえ大仏殿は世界最大の木造建築物。安置されている大仏は、正式名称を「蘆舎那仏」(るしゃなぶつ)と言い、高さ15m、顔の幅は3.2m、手の大きさも2.5mと非常にスケールが大きい大仏です。

左手は宇宙の智慧(ちえ)、右手は慈悲を表しているこの大仏は、平和な世の中と、人々の心が思いやりで繋がることを祈願するために建造されたと言います。

3.戒壇堂

聖武上皇は唐から渡来した鑑真から戒(仏教の禁制の教え)を授かった翌年、日本初の正式な授戒(戒を守ることを誓う)の場として、754年(天平勝宝6年)東大寺に戒壇院(かいだんいん)を建立。

もともと戒壇院は戒壇堂、講堂、僧坊、廻廊などを備えた大きな寺院でしたが、3度の焼失後、戒壇堂と千手堂だけが復興され、県指定重要文化財に指定されました。

戒壇堂には有名な国宝「塑像四天王立像」(そぞうしてんのうりゅうぞう)が安置。東南には剣を持った持国天、西南に槍を掲げる増長天、北西に巻物を持った広目天、北東に宝塔を高く携えた多聞天が配置されています。

これらの像はもともと中門堂にありましたが、焼失前に戒壇堂に移動。この塑像四天王立像も、戒壇堂に訪れた際はぜひ一緒に鑑賞したい歴史的仏像です。

唐招提寺の見どころ

1.金堂

唐招提寺の金堂はこの寺院の中で最も大きい仏殿。南大門から真正面に見える金堂は、観光地としても有名な場所のひとつです。

この堂のなかには本尊である「廬舎那仏坐像」や、1,000本近い腕を持つ「千手観音像」の他にも多くの国宝が安置されており、貴重な仏像を参拝できます。

2.講堂

講堂は金堂の北側に位置する、金堂と同じほど大きな建築物。この建物は新築された物ではなく「平城宮」からの移築により、唐招提寺に存在しています。

お堂の中に平城宮の建築物があり、また「弥勒如来坐像」(みろくにょらいざぞう)などが安置されていることから、建物ばかりでなくその中も見ておきたい場所です。

3.鼓楼

金堂と講堂のすぐそばにある小さな国宝建築が、もうひとつの見どころである「鼓楼」(ころう)。この建築物は鎌倉時代に建立され、仏の骨である仏舎利(ぶっしゃり)を奉安する施設としての役割を果たしています。

金色の「金亀舎利塔」(きんきしゃりとう)など、仏舎利を納めるための容器自体が宝物として国宝に指定されているので、一見の価値ありです。

薬師寺の見どころ

1.金堂

薬師寺の金堂は1528年(享禄元年)に一度焼失してしまい、長きにわたって仮の金堂でした。しかし、1976年(昭和51年)4月に建立時の白鳳時代様式を踏襲した金堂が再建されることとなったのです。

この金堂に安置されている薬師三尊像と言われる本尊の「薬師瑠璃光如来」(やくしるりこうにょらい)「日光菩薩」「月光菩薩」は白鳳時代(はくおうじだい:645~710年)を象徴する国宝であり、歴史的に大変貴重な仏像。ぜひこちらも観ることをおすすめします。

2.休ヶ岡八幡宮

薬師寺の南大門の南に位置している「休ヶ岡八幡宮」(やすみがおかはちまんぐう)は、「豊臣秀吉」の嫡男である「豊臣秀頼」(とよとみひでより)により建立されました。

ご神体として祀られている「神功皇后像」(じんぐうこうごうぞう)「僧形八幡神像」(ぞうぎょうはちまんしんぐう)そして「仲津姫命像」(なかつひめのみことぞう)の三体は、平安時代初期に作られた現存する木彫神像で最古の国宝に指定された貴重な像です。

3.大講堂

薬師寺大講堂は間口41m、建物の奥行20m、高さ17mの建築物。2003年(平成15年)に再建された薬師寺境内で最大の床面積を誇る建築物です。

建築様式は、薬師寺建立当時の白鳳文化の仏教建築を今に伝えており、大変趣があります。

清水寺の見どころ

1.清水の舞台
清水の舞台

清水寺の一番の見どころと言えば「清水の舞台」。本堂は「錦雲渓」(きんうんけい)と言って斜面にせり出すように造られており、崖からせり出した舞台から望む景色は大変美しく、四季折々の風情溢れる風景を楽しませてくれます。

清水の舞台は、地上からの高さが約13mもあるにもかかわらず「懸け造り」(かけづくり)と呼ばれる、釘を一切使用せずに木材だけを組み合わせて作る伝統建築技法が用いられているのが特徴です。

2.音羽の滝

清水寺の由来ともなっている音羽の滝は、パワースポットとして人気。この滝はこれまでに一度も枯れたことがないことから「延命水」と呼ばれています。

奈良時代の末期から枯れずに続くこの滝からは、偉大な力を授けてもらえると評判。また、清水寺では季節によって姿を変える絶景を堪能できます。

3.清水の絶景

清水寺で観ておきたいのは、なんと言っても四季折々の絶景。現在、境内にはヤマザクラとヤマモミジが1,000本ずつ植えられています。

清水の舞台である本堂から三重塔、そして、阿弥陀堂までを囲んでおり、木々が色めく様子は圧巻。これらの木々が織りなす風景は、季節ごとに私達の目を楽しませてくれるので、いつ行っても違った印象を感じられるでしょう。

また、夜間の拝観が可能な期間には、日中とは違う風景が楽しめるので、季節や時間を変えて何度も訪れたくなる場所です。

この記事では、奈良時代に創建された寺院の代表的な建築物である東大寺や唐招提寺、薬師寺、そして清水寺の歴史と見どころについてご紹介しました。様々な歴史と共に、このような貴重な寺院が建立された由来を考えながら奈良を散策してみれば、建築物への興味も増し、また新しい発見ができるでしょう。

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