
埼玉県秩父市にある瑞龍山法雲寺というお寺です。こちらのお寺は秩父地方では有名な札所巡りの第30番にあたるお寺で、秩父市の中でも旧荒川村の白久エリアにあります。参道の石段を上っていくと、納経所があります。ここには本堂もあります。また、左側の石段を上っていったところには、観音堂もあります。この観音堂は1600年代の江戸時代に建てられた建物で、1700年代には一度建替えがおこなわれています。観音堂の手前には大木があり、これは観音堂を建築した記念樹として植えられたものなので、樹齢は400年以上といわれています。観音堂には本尊が安置されています。唐の帝王である玄宗皇帝が、楊貴妃の供養のために作ったともいわれており、楊貴妃観音と呼ばれることもあるようです。鎌倉建長寺の禅師が唐から持ち帰った仏像といわれていて、軒下にはたくさんの楊貴妃の絵馬が奉納されています。他にも観音堂には龍の形によく似た松の木の根っこが展示されていました。このお寺は敷地がとても広く、浄土庭園はとても美しく魅力的です。池には橋がかかっており、この石橋を渡って石段を上っていくと、美しい観音堂が見えてきます。観音堂の近くにはたくさんのお地蔵様が並んでいる『地蔵菩薩群』があります。お地蔵様は子どもを守る仏様として信仰されていて、よだれかけや毛糸の帽子、頭巾などが被せられています。これは、赤ちゃんが丈夫に育つようにという願いが込められているそうです。観音様の台座にはお経のようなものが刻まれていますが、とても短く、24文字のお経でした。先述した浄土庭園は仏教における極楽浄土をイメージした庭園になっていて、中央には池があり、周りはツツジやサツキやアジサイなどの花で彩られ、とても美しい庭園になっています。アクセスは秩父鉄道の『白久駅』を下車して徒歩で行くか、坂道も多いので車で行くかのどちらかがよろしいかと思います。とても素晴らしいお寺なので、ぜひ行ってみてください。