祇園山笠とおくんちだけではない神社
博多の中心にある神社「櫛田神社」ですが、「博多祇園山笠」や「博多おくんち」だけが魅力ではありません。いろんな魅力があります。
お参りが済んだら、そのすぐ側にある、3羽の鶴に囲まれた井戸へ行ってみて下さい。これは、飲むと長生きができるという言い伝えの残る霊泉(れいせん:ご利益のある井戸の水)です。井戸水を3回に分けて飲み、そのたびに「不老長寿」の願いを念じるのがよいとされています。ひと口目には自分の、ふた口目には家族の、そして最後は、自分とつながりのある人々の不老長寿を念じると良いそうです。この井戸の水は塩分を含んでいますので、長生きしたいからといって飲み過ぎには注意した方が良いです。
境内に大きな飾り山笠があります。山笠とは日本のお祭りで使われる、装飾を施した大型の祭具のことです。人が担いで動かす「舁き山笠」と、豪華な装飾をつけて飾られる「飾り山笠」の2種類があります。こちらは博多の夏のお祭り「博多祇園山笠」の時に奉納される山笠です。飾り山笠は、博多に関係する武士や日本の昔話、アニメをテーマに飾り付けられています。一年に一度7月1日に造り替えられ、その後1年間見学することができます。
飾り山笠の後ろに回り込むと大きな石がいくつも並んで置かれている場所があります。この石は、力石と呼ばれていて、昔はこの石を持ち上げることで、天候や作物のできを占っていたそうです。その後、次第に意味合いが変化し、力自慢するための道具と考えられるようになり、その後、博多に住んでいた相撲の力士が、力を自慢して持ち上げた石を神様に捧げたことから、力士が力石を奉納する習慣が生まれました。白鵬などの有名力士が櫛田神社に力石を奉納しました。
この場所には、試石と刻まれた石があります。持ち上げられるか試せる石ですので、力に自信のある方はチャレンジして下さい。ほかの石にも触れることはできますが、持ち上げてもよいのは試石だけです。
2月の節分大祭が近づくと、櫛田神社正面の鳥居に、高さ5.3メートル、横幅5メートルの日本一大きなお多福のお面が飾られます。「お多福のお面」とは幸運を呼ぶ仮面として知られています。このお面を潜ると幸運を招くといわれているので、1月の終わりから節分までの期間に訪れる方は、ぜひこのお面を潜ってみて下さい。
博多を訪れた際には是非「櫛田神社」に訪れて下さい。