

大嶋神社の主祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)、奥津嶋神社の主祭神は奥津嶋比売命(おくつしまひめのみこと)です。両社とも延喜式に記載のある式内社で、元々は別々の場所に祀(まつ)られていましたが、何時のころからか同じ境内に祀られるようになったと考えられています。鎌倉時代の永仁6年(1298年)の文書にはすでに「両社」という記述があり、この頃までには、同一境内に祀られていたと考えられています。 当社の起源ですが、社伝によれば、第13代成務天皇が、近江高穴穂宮(たかあなほのみや)で即位された際、長寿伝説や数々の武功で知られる武内宿禰(たけのうちのすくね)に命じて創建させたとされています。 「無病長寿の霊果」とされ、その名の由来が天智天皇の「むべなるかな(なるほど、その通りだ)」という言葉とされる「むべ」の木など、歴史も豊かで見どころ満載の神社ですが、境内の池と季節の花々を眺めていると、いつまでもその場にたたずんでいたくなる、そんな雰囲気のよい神社です。