

牛天神北野神社は東京都文京区の住宅街の中にある神社で、鎌倉時代の1184年に創建された歴史ある神社の一つです。 御祭神は学問の神として有名な「菅原道真公」。境内の摂社には「天鈿女命(あめのうずめのみこと)」「宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)」「猿田彦命(さるたひこのみこと)」をお祀りしています。主な御利益は主祭神である菅原道真公の学業成就、合格祈願、金運上昇の他に、摂社の神々の芸能上達、開運招福とされています。 境内の入り口は車用の駐車場に隣接している場所(裏参道)と石階段のある表参道の2か所に分かれており、表参道は鳥居から細い石段が続いています。石階段の両脇には北野神社の特徴でもある梅の木がたくさん植えられており、見ごろには紅白の梅の花が咲き誇ります。また、本殿の近くには桜の木も植えられており、梅の花の時期が終わった後も桜が見ごろを迎えます。 本殿の裏手には「牛坂」と呼ばれる細く急な坂道があり、その坂の名前の由来もこちらの神社の境内にある「牛石(なで石、ねがい牛とも呼ばれる)」が名前の由来になっているとのことです。 上記の「牛石」は、鎌倉時代に源頼朝公が奥州へ東征の途中、この石に腰掛けて休んでいたところ、夢の中に牛に乗った菅原道真公が現れ、「2つ喜びがある」と伝えたといいます。その後、お告げのとおり長男の頼家を授かり、平家を西に追うことができた頼朝公が、1184年(元暦元年/げんりゃくがんねん)にこの石を祀り牛天神を創立したというこの神社の創建伝承に由来するもので、境内にある牛の形をした「牛石」を撫でると願いが叶うといいます。このことから、別名として「なで石、ねがい牛」という名前が付いたと考えられ、またこの神社は撫で石信仰の始まりの地とも呼ばれています。 東京ドームからほど近い場所にあるこの神社は、小高い丘の上にある為見晴らしがよいことも特徴です。方角の関係上、東京ドームや後楽園を上から眺めることはできませんが、それでも訪れた際にはぜひその景色を楽しんでいただきたいです。