
先日、愛知県知多市にある浄蓮寺へ行ってきました。実はこのお寺、知多半島ではそこそこ知られている存在で、鎌倉時代の1184年に後鳥羽上皇の勅願で建立されたという、とても由緒あるお寺なんです。でも私、そんなすごいお寺があるとは知らず、地元にいながらこれまで一度も行ったことがありませんでした。 当日は名鉄朝倉駅からバスに揺られて約20分、佐布里池方面へ。バス停を降りて住宅街を少し歩くと、木々に囲まれた浄蓮寺が見えてきます。観光地っぽい派手さはなく、地元の人だけが知っている「静かな場所」といった風情が漂っていて、門をくぐった瞬間、空気がふっと柔らかくなるのを感じました。 境内に入ると、立派な木造の本堂が出迎えてくれます。重厚な屋根、歴史を感じさせる柱、その前には手入れの行き届いた庭園。春には梅、秋には紅葉が見事らしいのですが、この日は新緑が鮮やかで、風に揺れる葉の音がとても心地よかったです。歩いていると、地元のおじいちゃんおばあちゃんがお参りしていたり、境内を掃除している方もいて、「地域のお寺」として大切にされていることが伝わってきました。 ここで今回の失敗談。実は私、下調べをほとんどせずに来てしまって、お寺の由緒も見どころもほぼ知らない状態。案内板を読むのもすっかり忘れ、本堂の前で「うーん、何がすごいんだろう?」と悩みながら写真を撮っていました。結局帰りのバス停でスマホを取り出し、「後鳥羽上皇の勅願寺」「佐布里五箇寺のひとつ」と知る始末。もっとちゃんと予習しておけばよかった…。 そのまま帰るのも惜しくて、近くの佐布里池公園にも立ち寄りました。ここは知多市きっての梅の名所で、春には25種類・4500本もの梅が咲き誇ります。今回は季節外れだったものの、池のほとりを散歩するだけでも癒されました。次は梅まつりの時期に再訪し、浄蓮寺とセットで一日ゆっくり巡ろうと心に決めました。そしてその時こそ、座禅体験や写経会にも参加して、お寺の空気をもっと味わってみたいです。