
自凝島(オノコロジマ)神社は、兵庫県淡路島に鎮座し、日本神話と深く結びついた由緒ある神社で、やっと参拝することができました。 起源は『古事記』や『日本書紀』に記されている「国生み」の神話にまで遡ります。 イザナギとイザナミという日本列島を生んだ神が天浮橋に立ち、天沼矛(あめのぬぼこ)で海をかき混ぜた際に、滴った塩水が凝り固まって最初に生まれた島が「オノコロ島」だとされています。 この島こそ淡路島の象徴であり、日本列島誕生の舞台といわれるとても神聖な場所です。 オノコロ島神社の創建時期は不詳ですが、古代からこの土地が神聖視され、イザナギとイザナミの二柱を祀る神社として信仰の対象となってきました。 二柱の神は日本列島を創り上げただけでなく、多くの神々を生み出したとされることから、生命や繁栄、安産、縁結びのご利益があると信じられてきました。この神話的背景により、オノコロ島神社は時代を超えて多くの人々に崇敬され続けています。 平安時代には、国司や貴族などの上流階級からも篤く信仰され、その存在は歴史書や地誌にも記録されています。 その一方で、中世から戦国時代にかけては戦乱や災害の影響を受け、社殿の損壊も起こりました。 それでも地域の人々はオノコロ島神社を支え続け、再建や修復が行われました。 江戸時代には淡路島の信仰の中心地としての地位を確立し、参詣者も増加しています。 豊作や子孫繁栄を祈願する人々にとって、神社は心の拠り所となっていたそうです。 今でもオノコロ島神社はその神聖な雰囲気を保ちながら、多くの人々に親しまれています。 お祭りや神事が行われる際には、地元だけでなく遠方からも参拝者が訪れます。 日本の神話文化に触れられる貴重な場として、国内外から注目を集める観光地にもなっています。 オノコロ島神社は、イザナギとイザナミの神話を現在に伝えるとともに、歴史を超えて多くの人々に愛され続ける場所です。 日本列島誕生の象徴とされるこの島に足を運べば、神話の世界の神秘を感じることができるので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。