化野念仏寺
先日、京都の嵯峨野にある化野念仏寺に行ってきました。化野念仏寺は、約千年前に空海が開いたと伝えられる浄土宗のお寺で、境内には約8,000体もの石仏や石塔が並んでいます。これらは昔、この地に葬られた無縁仏で、明治時代に地元の人々が集めて安置したものだそうです。石仏たちは、釈尊の説法を聴く人々の姿に見立てられており、賽の河原と呼ばれる場所にあります。
私はこの賽の河原を見るのが一番楽しみでした。バスで鳥居本バス停で降りてから、古い街並みを歩いてお寺に向かいました。途中、角倉素庵の墓や水子地蔵堂なども見かけました。お寺に着くと、山門をくぐって本堂へと進みました。本堂では、阿弥陀如来像を拝んだり、お経を唱えたりしました。本堂の裏手には、仏舎利塔というインド風の塔がありました。これは世界文化遺産のサーンチーの塔を模して作られたもので、中には仏舎利が納められているそうです。
そして、いよいよ賽の河原へと向かいました。そこには、大小さまざまな石仏や石塔がぎっしりと並んでいました。それぞれに表情や姿勢が違っていて、見ているだけで飽きませんでした。中には可愛らしいものや珍しいものもありました。私は一つ一つに手を合わせて、故人の冥福を祈りました。夕方になると、ローソクが灯されて、幻想的な雰囲気になりました。これは千灯供養という行事で、毎年8月23日と24日に行われるそうです。
化野念仏寺は、歴史や文化だけでなく、人間の生と死を考えさせられる場所でもありました。石仏たちの顔を見ていると、彼らがどんな人生を送ったのか、どんな思いを抱いたのか、想像することができました。私はこの経験を忘れないようにしたいと思います。化野念仏寺は、京都観光の隠れた名所だと思います。ぜひ一度訪れてみてください。
私は化野念仏寺を訪れた日がちょうど千灯供養の日だったことも幸運だったと思います。ローソクの灯りが石仏たちを優しく照らしていて、心が和みました。音楽や踊りも披露されていて、賑やかで楽しい雰囲気でした。私はこの光景を写真に収めようとしましたが、カメラではなかなか表現できませんでした。やはり、自分の目で見るのが一番だと思いました。化野念仏寺は、昼と夜で全く違う顔を見せてくれる場所です。私は両方の魅力を味わえて、とても幸せでした。