日没が一日の節目である旧暦では、大晦日の夜は「元旦」となり正月の始まり。そのため大晦日の晩には、正式な食事である「年取膳(としとりぜん)」で食事を楽しみました。現代でも、大晦日の晩にはごちそうを用意する風習が色濃く残る地域もあります。
また、この年越しの夜は「除夜」と呼ばれ、年神様を迎えるために寝ずに過ごす習わしがありました。今でもうっかり寝るのを咎めるために「大晦日の夜に寝るとシワができる」、「白髪になる」などの俗信が残されています。元旦未明に神社仏閣にお参りをするのは、この除夜の風習の名残と言えるでしょう。